すごい…こんなに太く大きくなるなんて…」
「それにとっても熱くて硬い…」
左右からの囁きが耳を心地よくくすぐる。
二人の掌の温度が違うのがはっきり伝わってくる。歩子のそれがひんやりしているのに対して、美琴のは平熱よりも明らかに高く、うっすら汗ばんでしっとりと潤っている。
そこが男性の体の中で最も敏感な器官である上に、目隠しをされているために感覚が研ぎ澄まされ、どちらがどちらであるか、違いがむしろ増幅されて感じられるのかもしれない。
初めて異性と「そういうこと」をするというのに、その上こんなにも普通じゃない状況ですることになるなんて。
ぴちゃ…
湿った小さな水音を伴って右の耳朶が唇でやさしく啄まれた。
「あ…」
予想しなかった快感に思わず声が漏れてしまう。
「ふふ…前にされたののお返し…」
美琴がそう言って耳の形に沿って舌をちろちろと這わせてくる。
「えーっ…そんなことがあったの?椿くん、どこでそんなテクニックを?」
歩子がいたずらっぽく問いかけてくると同時に、こちらは左の耳朶を愛咬してきた。
「そんな…なんか自然にしちゃってたん…ああっ!」
二人は示し合わせたかのように尖らせた舌の先を耳の穴に出し入れしてきたのだ。
くちゅ…くちゅ…ぴちゃ…
左右からいやらしいサウンドをステレオで注入されている。
舌の動きが男女の「そういうこと」のプロセスの最終段階を暗示しているかのようだ
(くうっ…脳の中を直接舐められてるみたいだ…)
耳自体が強烈な性感パーツであるうえに、卑猥な音と相まって、気が狂いそうな未知の快感をもたらすのだ。
もちろんさっきから「そこ」は二人に握られたままである。耳への愛撫によって「そこ」が体積をさらに増したのを、二人は気付いているのだろうか。
「ね…椿くん…舌、出して…」
美琴がいつもより少し湿ったトーンで言った。
「ん…」
「もう少し、ベーって…そう、それでいいわ…丘さん、舐めてみて…」
「えーっ?わたしが椿くんの最初でいいのお?」
「ええ…これはキスじゃなくて実験みたいなものだから…」
いつもながら美琴の理屈は理解不能だ。
「卜部さんがそういうなら…んっ…」
歩子の顔が近づいてくる。目には見えないが頬が火照っているのは空気の温度で伝わてくる。掌がひんやりしていたのとは対照的だ。
おそらく公平とのキスは唇を触れ合わせる程度で、舌を絡めるような濃厚な接吻は未経験なのだろう。
「実験」への興味が勝って、まんざらでもなさそうな風情だ。
ぺとっ…と二人の舌先が触れ合う。
(これはファーストキスにはならないのかな…まあ卜部のお許しがあるなら…)
そんなことを考えながら歩子の舌を味わう。
(甘い…女の子の舌って甘いんだ…)
甘味を感じる領域は舌先に集中しているらしいが、それだけでは説明できない甘さを明は感じていた。
「ん…ん…」
歩子が鼻にかかった声を漏らし始めた。ただ舌を触れ合わせるだけでは物足りなく感じてきたまさにその時、
「そこまでよ!二人とも離れて。」
少し怒ったような美琴の声が二人を現実に引き戻す。
「えー?もう少し『実験』したかったな…」
歩子が不満げに呟いた。
「で、どうだったの卜部さん?『実験』の結果は?」
「うん。やっぱり丘さんと椿くんの間に特別な絆はないみたい」
「そうなんだ。でもなんで分かったの?」
少し残念そうな、でもほっとしたような、微妙な調子で歩子が尋ねる。
「それはね…いわゆる『先走り』が出なかったからよ…」
恥ずかしそうに小声で美琴が解説を始めた。
「舌と舌で直接唾を交換するような、濃厚なやり方をして、絆があるのに先走りも出ないなんてありえないもの…」
「そうかあ…ピクピクはしてたんだけどなあ…椿くんのおちんちん…」
歩子が恥ずかしがることもなく無邪気に「そこ」の俗称を口にする。
「さあ、次はわたしの番よ。」
明の正面の位置を歩子は美琴に譲ったようだ。明の肩を掴んで、美琴の顔がゆっくりと近づいてきた…
* * *
「ごめんくださーい!」
「はあい」
階下で、聞いたことのある同級生の女子の声と聞き慣れた姉の声が聞こえる。
ベッドでごろごろしているうちにうとうとしてしまったようだ。
「明ー!お友達がお見えよー!」
(丘?一体何の用だ…?)
「はいはい、今行くよー!」
明は寝起きの少しの不機嫌な気分を隠さずに返事をする。
階段を下りるとそこには制服姿の歩子が
いた。どうやら家には帰らず学校からそのまま来たらしい。
「じゃあ私はちょっと買い物があるから。後は若い方同士で…ふふふ…」
「そんなんじゃねえよ!」
姉のこの妙な気の遣い方を明は少々鬱陶しく感じていた。
「おじゃましまあす」
そんなやり取りはそっちのけで丘はさっさと階段を上り始めていた。
「明、姉さん三時間はたっぷり帰ってこないからね〜」
「は〜い、ごゆっくり〜」
なぜか明に代わって歩子が返事をする。
ペースを完全に奪われた明は、黙って歩子の後から自分の部屋に入るしかなかった。
* * *
「さてと…」
ベッドに腰掛けて歩子が話し始める。
「なぜわたしが来たのか聞きたいでしょ?」
「丘…お前何か企んでるだろ?」
「企んでるなんて失礼ね。わたしはもっと純粋な気持ちで…」
「今日は俺らが会ってないこと知ってて来てるよな?」
歩子の話を遮って明は問いかけた。
「それについては最初に謝っておくわ。わたしが嘘をついて二人を引き離したの」
「なっ…」
明は絶句した。歩子が続ける。
「二人両方ともに、今日は家の用事があるからすぐ帰らなきゃいけないって伝言したわ。」
確かに明はその話を受けて一人家に帰りゴロゴロしていたのだ。
「丘…お前そんなことまでして何がし…」
「わたし、椿くんのことをもっと知りたいの!」
今度は歩子が明を遮る番だ。
「勘違いしないで。わたし、別に椿くんのことを男子として好きな訳じゃないの。」
そう、歩子には公平というステディな存在がいるのだ。全く要領を得ない明に歩子が続けた。
「私ね…どうやらバイセクシャルみたいなの…」
頬を赤く染めながら歩子は告白した。
* * *
「上野くんは彼氏だと思ってるし、男子として好きなのは間違いないわ。でも…卜部さんのことはもっと好きなの…」
混乱して二の句が継げない明に歩子の告白は続く。
「女の子同士なんて変だよね…でも彼女のハダカを見ちゃった時から、映像が頭から離れなくなって…」
「それは…」
俺もよく分かるけど、と明は言いそうになったが、構わずに歩子は話を続けた。
「正直に言うわ。わたし、卜部さんとエッチがしたくてたまらないの…」
目を潤ませ、頬を赤く染めて、小さな声だがはっきりと歩子は言い放った。
「そ…」
それは俺も一緒だ!と言いたかったが、なぜか明は声を出すことができなかった…
* * *
「チャンスを狙ってたの。隙があればボディタッチしようとしてたりね。でも何かうまくかわされちゃって…」
歩子の告白は続く。
「彼女もうすうすわたしの気持ちに気づいてると思うわ。エッチまでは意識してないと思うけどね」
「それで!」
と強引に明は割り込んだ。
「なんで今日みたいなことをするんだ?」
「悔しいけど、」
と歩子は明から目をそらしながら言った。
「結局、卜部さんは椿くんのことしか見てないのよ。でもわたしやっぱり卜部さんのことは諦められない…だから卜部さんのことは全部知っておきたいの…」
横に座っていた歩子が距離を詰めてきた。「一番好きな男の子のこともね…研究しておけばいつか私も取って変われるかもしれないでしょ?」
無茶苦茶な理屈だとは思う。だが雰囲気に押されてか明は全く論駁できずにいた。
「お願いだから協力してほしいの…」
「え…協力って…」
「えいっ!」
至近距離からいきなり体当たりをされては、いかに体格差があってもどうしようもなかった。
明は簡単にベッドに転がされ、歩子にマウントポジションを取られてしまったのだ。
* * *
後になって考えれば、歩子は美琴の所有物を好きに弄ぶことに歪んだ悦びを覚えていただけなのかもしれない。
あるいは真面目すぎて手を出してこない公平に欲求不満を感じていたのかもしれない。
しかし当日の彼女にしてみれば美琴の研究について忠実にするべきことを実行しただけだったのだ。
「お願い。最初に約束して。椿くんからは絶対手を出さないでね。もし手を出したらお姉さんに言いつけるからね。椿くんにゴーカンされたって」
「お、おいっ!」
「それから恥ずかしいからこれをしてもらうわね…」
歩子は予め用意してあったのだろうタオルを明の目の周りに手際よく巻き付けて、目隠しをしてしまった。
「ふふ…男の子はココを押さえちゃえば簡単なのよね…」
そう言いながら歩子はジャージのズボンのゴムに手を掛けた。
抵抗しようと思えばできたのだろうが、なぜか明は歩子にされるにまかせていた。理由は明にも分からなかった。ただ言えるのは、明がこういうシチュエーションを好む性癖を潜在させていたことを否定できないということだ。
あろうことか、明は腰を浮かせて歩子がジャージを脱がせるのに協力しようとすらしていた。だがその時…明の部屋の引き戸がガラッと開かれた。そこにはなんと美琴が立っていたのだった。
* * *
「卜部さん…」
「え?卜部?」
目隠しされて歩子に馬乗りになられているという異様な状況で、彼女に乗り込まれるという一大ピンチ…明は当然ながら頭の中が真っ白になってしまった。
ところが…こんな危機的状況の中パニクっているのは明だけで、女子二人はなぜか極めて冷静だった。
「きっと来ると思ってたわ…卜部さん…」
「なんで分かったんだよ…卜部!」
「なぜって…わたしはそういう人だから…」
「椿くんったら彼氏のくせに卜部さんのこと何にも分かってないのね…そんな男に負けるなんて…悔しい!」
叫ぶと、歩子はジャージのズボンごと一気にパンツまでずり下ろしてしまった。
ブルン!と音を立てそうな勢いで明のそれは女子二人の目前にさらされた。
「!」
「…」
初めて見る大きくなった状態のそれに、さすがの冷静な女子二人も言葉を失ってしまったようだ。
…最初に口を開いたのは美琴だった。
「…丘さん。これは反則だわ。」
「…ごめんなさい。でも!こうでもしないと卜部さんにはわたしの気持ちを分かってもらえないから…!」
半分べそをかきながら歩子は訴えた。
「うーん…でもやっぱり女子はこういうことは男の子としたほうがいいと思うの。それにもし仮に丘さんが椿くんとエッチしたとしても、わたしたちの特別な絆は壊れないと思うわ」
「じゃあそれを証明して!…わたしに教えて…?」
「…いいわ。」
ややあって美琴が答えた。
「椿くん。そういうことだから協力してね?」
「…ハイ。」
…明はそう答えるしかなかった。喜んで、という言葉を飲み込みながら。
* * *
さて、歩子との実験を済ませ、次は美琴が明と初めてのキスをする番である。
「椿くん、じっとしててね…」
美琴の顔が近づいてくるのが分かった。
震える舌先と舌先が触れ合った。
次の瞬間、美琴は明の後頭部を強くかき抱くやいなや、唇を傾けて交差させるように密着させてきた。典型的なディープキスの型である。
(卜部、積極的だな…)
と思ったところまでは覚えている。その先の記憶が曖昧なのだ。
美琴が唇を密着させてきたのは唇にパッキンの役割をさせ、唾液を漏らさないようにするためだったのだ。
大量の唾液が一気に流れ込んできた。不思議なことにそれは、粘性は全くなく水のようにさらさらしているのに、濃厚なシロップのように強烈に甘いのだった。
そして明は本当に溺れたのだ。同時に明の男性自身からは、大量の精液が発射されていた。
薄れゆく意識の中で、明は歩子の悲鳴を聞いていた。おそらく今までの人生の中で最大の快感だったろうに、快感が強すぎて失神してしまい、あまりはっきりとはその快感を実感できないというジレンマである。
* * *
目覚めたのは美琴の膝枕の上だった。
「大丈夫?椿くん」
目隠しは既に外されており、美琴が心配そうに明の目を覗き込んでくる。
「大丈夫じゃないのはこっちよ!」
少し怒り気味に、でも少し楽しそうに歩子が声を出した。
「凄くいっぱい出たんだから。シーツ一枚でも拭ききれないくらい。男の子っていつもあんなに出すの?」
(…きっと卜部が飲ませた唾液の量と同じくらい出たんだな…)と、明は思った。
「わたしたちの髪にまで引っかかっちゃって大変なんだから。さあ、みんなでお風呂に入るわよ!」
歩子の仕切りで、重かった雰囲気がなんだかすっと軽快になった気がした。
「さ、二人とも脱いで脱いで!」
明らかに歩子ははしゃいでいた。まるでこうなることを望んでいたかのように。
あれから三人は、明の大量に噴射された精液の後始末に使ったシーツを持って、汚れたままで階下の風呂場まで移動してきたのだった。
「早くシャワー浴びないと、セーエキがこびりついて匂いまで取れなくなっちゃうよ!椿くん、洗濯機借りるね!」
歩子はまず汚れたシーツを洗濯機に押し込むと、手早く制服を脱ぎ始めた。
「お、おい!俺がいるだろ!」
「出したばっかりの時って賢者モードって言うんでしょ?それに卜部さんもいるから襲われる心配もないしね。」
明と美琴は思わず目を見合わせた。
あっという間に歩子は素裸になってしまった。
「ふふ…どう?好きなだけ見ていいよ。」
「なっ…」
「前にちょっとぴったりした服着てた時にチラチラ見てたでしょ?わたしの胸。」
「えっ?あっ…」
いきなり図星を突かれ、明はうろたえるしかなかった。そんな明をからかうように、歩子はその小柄な体には明らかに不釣合いに豊かに発育した乳房を、組んだ腕の上に乗せて見せつけるように揺らした。
「ふふ…しょうがないなー男子は…」
「うっ…」
萎えて下を向いてぶら下がっていた明のジュニアがまたムクムクと鎌首をもたげてきた。
大量に吐精した後、明はTシャツ一枚に下半身は裸という情けない格好で風呂場に連れて来られたのだった。
「…そんなことがあったのね…」
それまで無言だった美琴が口を開いた。
「男の子って…本当にエッチなんだから…」
「卜部っ!ごめん、俺っ…!」
「謝らなくていいのよ…椿くん…」
卜部がシャツを脱ぎ、スカートを床に落としながら呟く。
「女の子だって…エッチなんだから…」
もはや美琴の裸身を隠すものは、美琴らしく素っ気なくデザインされた白のブラとショーツだけだった。
明はもう息を飲んで見つめるしかなかった。
一瞬あっけにとられていた歩子は、我に返って、この瞬間を見逃すまいと脱衣のために外していた眼鏡をかけ直した。
「あれ?卜部さん、『パンツはさみ』はどうしたの?」
こんな時にまで妙に冷静な歩子が問いかける。
「うん…何か今日は使わないような気がして…家に置いてきたの…」
答えながら美琴は後ろを向き、ブラを外し、ショーツを下ろした。
「椿くん、今まではちゃんと見せてあげられなかったけど…」
ゆっくりと振り向きながら美琴が言った。
「今日はいいよ…お風呂だから…」
乳房の頂きと股間の陰りを隠していた腕と手を体の後ろへ回してしまうと、少しうつむいて頬を染めた。
ぴたん!
歩子の生バストを見て水平に持ち上がっていた明のジュニアが、今度は一気に勃ち上がって主人の腹を打つ。
大きさは歩子には及ばないが、十分に発育した美しいフォルムの乳房に、小ぶりな桜色の乳頭がかわいらしくちょこんと乗っている。
恥毛はそこに存在を主張はしているが、決して押し付けがましくなくそよいでいるといった風情である。
夢にまで見た、何度も想像した美琴のハダカ…
明はその実物を目の当たりにして、阿呆のように口を開けているしかなかった。
「さあさあ、二人とも、早くシャワー浴びないと!」
止まっていた時間が、歩子の声でまた動き出した。
明と美琴は、歩子に背中を押されて浴室に押し込まれてしまったのだった…
* * *
椿家の浴室はごく一般的な家庭のサイズで、洗い場は三人で一緒に使うには狭かった。まずは明の大量吐精の最大の被害者?と言える歩子が、浴室椅子に座ってシャワーで髪を洗い出した。美琴がそれを後ろから見守り、明は浴槽の縁に腰掛けて横から見ているという図式である。
「あーん、ネバネバがなかなか取れないよ〜…卜部さん、もうちょっと待ってねぇ」
「ゆっくり洗っていいよ…この匂い、嫌いじゃないかも…」
女子たちの会話をぼんやりと聞きながら、明はシャワーの順番が回ってくるのを待つしかなかった。
「はい、お待たせ。卜部さん、座って。髪、洗ってあげる。」
「ん…」
普段ならそういうことは嫌がりそうな美琴だが今日はなぜか素直に歩子の仕切りに従っている。
普段大胆なことはそんなに出来ない自分の殻を、歩子が破ってくれる。そんな期待がもしかしたらあったのかもしれない。
「丘、ひとつ聞くけど」
明が素朴な疑問を口にする。
「何?」
「普段風呂に入る時も眼鏡かけてるの?」「あーん、ネバネバがなかなか取れないよ〜…卜部さん、もうちょっと待ってねぇ」
「ゆっくり洗っていいよ…この匂い、嫌いじゃないかも…」
女子たちの会話をぼんやりと聞きながら、明はシャワーの順番が回ってくるのを待つしかなかった。
「はい、お待たせ。卜部さん、座って。髪、洗ってあげる。」
「ん…」
普段ならそういうことは嫌がりそうな美琴だが今日はなぜか素直に歩子の仕切りに従っている。
普段大胆なことはそんなに出来ない自分の殻を、歩子が破ってくれる。そんな期待がもしかしたらあったのかもしれない。
「丘、ひとつ聞くけど」
明が素朴な疑問を口にする。
「何?」
「普段風呂に入る時も眼鏡かけてるの?」
「ううん、今日は特別…お客様、かゆいところはありませんかあ?」
「ううん、ありがとう。気持ちよかっ…あっ!」
美琴が声を上げた。
ちゅっ、と歩子が美琴のうなじにくちづけたのだ。
「卜部さんのえりあし、とってもキレイ…」
そういうと歩子は、肩口から髪の生え際までまでつーっと舌を這わせた。
「うぅ…ちょっ…丘…さ…」
「ふふ…卜部さん、耳が弱いのよね〜」
歩子は耳の縁をあむあむと甘噛みしだした。
「あっ…あっ…」
もう美琴の口から言葉は出ない。
呼吸が乱れ、半開きとなった美琴の唇を、肩越しに歩子の唇が塞ぐ。
「んん…ちゅ…ちゅ…」
喉が動いて、歩子が美琴の唾液を飲み下しているのが分かる。
みるみるうちに歩子の眼鏡が白く曇ってゆく。
「んっんっ…はああ…」
一旦唇を離した歩子が呟いた。
「ずっと…こうしたかったの…」
美琴は魂を抜かれたように座りこんでいる。
「椿くんには負けちゃうけど…わたしも卜部さんとよだれの絆、あるから…」
明はこのただならぬ空気に気圧されたか、何もできずに二人を見守るしかなった。
歩子は自分の股間にすっと指を這わせて確かめた。
「すごく…濡れちゃってる…」
* * *
それから歩子は両手にたっぷりとボディーソープを取り、まずは自分の胸に塗りつけた。
「あん…乳首、勃っちゃってる…」
明るい葡萄色で、卜部と比べると一回り大きな乳輪が、白い泡から覗いている。
歩子は椅子にぐったりと腰掛けている卜部を後ろから抱き抱えると、卜部の胸にもボディーソープを塗りたくった。
「あっ…あっ…あっ…」
「ふふ…卜部さんも乳首、コリコリだよ…」
見ると歩子は、卜部の乳首を掌で優しくこすったり、指先で強くつまんだりして刺激している。
「いや…恥ずかしい…」
「背中に当たってるの、分かる?」
「うん…くすぐったい…」
歩子は美琴の背中に勃起した乳首をこすりつけて、ソープのぬるぬるで上下に滑らせていたのだ。
「ねえ…ここは嫌じゃないみたいだね…」
歩子は左手で美琴の乳房を揉み揉みしながら右手を美琴の大事なところに這わせた。
「いやあ…」
「だって…このヌルヌルはソープと違うもの…」
「もうダメ…それ以上は…」
後ろから歩子にされるがままになっていた美琴は、正面に向き直って体を丸めてしまった。
「分かったわよ…じゃあ立って…」
フラついている美琴を支えるように立たせた歩子は、淫らな試みを実行に移した。
「ふふ…これ、前からやってみたかったんだぁ…」
少し爪先立ちになって、歩子は自分の乳房を持ち上げて、美琴の乳首にこすりつけたのだ。
「ああん…わたしの乳首と…卜部さんの乳首が…仲良ししてるの…」
「ちょっと…丘さん…これ…エッチすぎるわ…」
女子同士の妖しいプレイを息を呑んで見つめるしかなかった明だが、そのジュニアはもう垂直に雄々しく勃ちあがり、サイズは史上最大級に膨張していた。
そんな時、責められる一方だった美琴が、逃れるように言葉を発した。
「待って…丘さん…まだ体を洗ってない人が一人いるわ…」
* * *
「ちょっと…丘さん…これ…エッチすぎるわ…」
女子同士の妖しいプレイを息を呑んで見つめるしかなかった明だが、そのジュニアはもう垂直に雄々しく勃ちあがり、サイズは史上最大級に膨張していた。
そんな時、責められる一方だった美琴が、逃れるように言葉を発した。
「待って…丘さん…まだ体を洗ってない人が一人いるわ…」
* * *
「あっゴメンゴメン、つい夢中になっちゃって…椿くんのことすっかり忘れてたわ」
歩子は苦笑いしながら美琴から体を離した。
「じゃあ…お待たせしちゃった分、サービスしてあげなくちゃ。ね、卜部さん。」
「サービスって…」
「とりあえず、こういうのはどうかしら?」
歩子は、先程からのプレイで十分に泡立てられたソープにまみれた乳房を、バスタブに腰掛けた明の右の胸に押し当てた。
「ほら、卜部さんも!」
歩子は戸惑う美琴を強引に引き寄せた。結果、美琴の胸は明の左の胸に押し付けられることになる。
「こうして、オッパイで洗ってあげるの…あん、男の子の乳首も硬くなるのね…」
「あぅ…丘、そんな…」
歩子はさっき美琴にしていたのと同じように、ヌルヌルと乳首を明の胸にこすりつけた。
「椿くん、気持ちいいんだ…」
潤んだ目で明が感じている様子を見ていた美琴は、意を決したように自分も歩子と同じように動き始めた。
「ホントだ…椿くんの乳首、尖ってる…」
「う、卜部までそんな…」
二対の感触の違う乳房と乳首が、明の裸の胸を這い回っている。
歩子のそれは見た目の通り柔らかく、包み込まれるような感触。
対して美琴のそれは弾力にとんだ、ゴムまりのような感触である。
「ふふ、ココもね…」
歩子は脚を開いて座っていた明の股間にもぐりこんだ。
「上野くんが隠し持ってたエッチなDVDで、こういうことしてたの。」
「お、おい丘!」
歩子はその豊満な胸の谷間に、明の分身を挟みこんで、上下に揺さぶり始めたのだ。
「パイズリ、っていうんだよね。これも気持ちいいの?」
「あ、ああ…」
もう否定しようがない。石鹸のついた肌でこすられる快感と、少女の秘すべき部分で奉仕されているという視覚的な快感。
知識としては知ってはいたが、まさか自分がこんなに早く体験するとは思ってはいなかった。
「はい、じゃあ卜部さんもやってみて。」
歩子はその場を明け渡して美琴に促した。「…わたしは丘さんほど胸大きくないから…」
美琴は小さな声で明の耳元で囁いた。
「こうしてあげる…」
* * *
明は全く予想もしていなかった美琴の奉仕に驚きを禁じ得なかった。
なんと美琴は、硬く尖った乳首を明の陰茎の根元の部分に押し当て、そのまま裏筋に沿ってツツツ…と上に向かって滑らせてきたのだ。
「乳頭ズリって言うの…」
美琴の乳首は亀頭のエラの張った部分をクルクルと刺激した。
(卜部さん…わたしよりよっぽどエロ上級者じゃん…)
歩子も息を呑んでこの様子を見守るしかなかった。
「こっちも…」
美琴は反対側の乳首でも全く同じ動作を繰り返した。
「ああ…卜部…卜部ぇ…」
乳房でされる以上の強烈な猥褻感に、明はもう美琴の名前を呼びながら喘ぐしかなかった。
これまではずっと歩子が支配してきた場の空気が、ここから一転して一気に美琴のペースとなった。
「椿くん、もうイキそう?」
「ああ…もう出したい…」
「そう…じゃあ丘さん、手伝って。」
「え?う、うん、はい。」
「椿くんのここ、縦に半分ずつ…」
言うと、美琴は、肉袋の片方をあむっと食んだ。
(うわ、卜部さん大胆…)
歩子は少々気圧されながら、袋のもう片方にペロペロと舌を這わせる。
「ああああ…」
そこが急所であるという危機感とないまぜの快感が明を襲った。
続いて肉竿の側面をレロレロと美琴の舌が這い上がってくる。
やや遅れて歩子の舌も反対側を同じように登ってきた。
「んん…ん…」
「あん…んちゅ…」
二人の唇と舌は明の真っ赤に膨らんだ亀頭で合流した。
女子同士のディープキスの間に、明がペニスを割り込ませた形である。 (あん…卜部さんとキスしてると…じゅんじゅん濡れてきちゃう…)
歩子は自分のそこから愛液が溢れ出てくるのをはっきり感じていた。
「も…もうダメだ…」
明が情けない声を漏らす。
「丘さん…悪いけど…」
「うん、分かった…」
フィニッシュは自分で、というのは美琴の彼女としての意地なのだろうか。
歩子は一旦離れて見守ることにした。
「いっぱい出していいよ…全部飲んであげる…」
明は美琴のその言葉だけで暴発させるかとに思った。
仁王立ちの少年の痛そうなくらいに気張ったペニスに、ひざまづいた美琴は最後の奉仕を施す。
「顔ズリ…気持ちいい?」
美琴は肉竿の部分を掴むと、亀頭を頬と言わず瞼と言わず、鼻と言わず顎と言わずこすりつけた。