早川とデートして数日たった日

いつも通りに起き朝食を食べ、ふとカレンダーを見ると

「あっ! もうすぐホワイトデーだ……」

バレンタインを貰った訳じゃないけど、やっぱり用意しておいた方がいいよな

「とっ言っても、なにをプレゼントしよう……」

誰かに聞くのも手だけど…… 上野や姉さんに聞くのもなぁ…… デパートにでも行って考えるか

「姉さん、出かけてくるよ」

「はーい、あんまり遅くならないでよ!」

……
……
……

「ふぅー着いたー、さてとどっから探そうかな」

案内板をみて考えるか……

「あった、あった、えーっと」

服は……よくわからないし、貴金属は高いし、CDは……早川の好みが不明だ……困った

「とにかく各階を見て回ろう、上に行くか」

「この階は……うーん」

……
……

「ひと通り回ったけど、これといってなかったから次いこう」

エスカレーターで上に移動し

「さて回るか……」

……
……

あっ! キーホルダーがある、お揃いのを買ったら早川喜ぶかなー

「……なんか恥ずかしいし、もっといいのがあるかもしれないから、これは保留にして次にいこう」

上に移動し回ったみた

「髪留めがある……これは結構いいかも」

いろんな物を手に取り見比べてみた

「うーん分からない、早川って普段は髪になにも付けて無いしなー、もしかしたらこういうのあんまり好きじゃないのかな……
そりゃ、あげたら付けてくれそうだけど……これも保留だな……」

次で最後の階だ……なにかあればいいけど

「ついたか、さてと探すか」

保留にしてあるものより良いのがあればいいんだけど……何かないかなー

……
……

「お! これはいいんじゃないか、値段も手頃だし可愛い形のものもあるし、
恥ずかしいから身につけられないっていうのも無いし、香りもいいし、これにしよう」

どれを買おうかなー

「……」

「……」

「よし! このケーキの形のやつにしよう!」

「ありがとうございました〜」

「家に着いたら、早川に近いうちに会う約束をする連絡をしよう」

……
……

「ただいま〜」

「おかえりなさい」

隙を見て連絡するか

夕飯を食べしばらくし

「じゃあ私は、お風呂入るからね」

「わかった」

姉さんがお風呂に入ったのを確認し

「早川に電話だ」

番号を押してと

「……なんか緊張してきたな……あ……出た」

「もしもし、早川ですけど?」

この声は……

「おっ俺だよ」

「あ! 椿くん? なあに?」

「あっあの近いうちに会えない?」

「私も会おうとしてたんだー♪ 明日は大丈夫?」

早川が俺に会おうとしてたなんて……

「大丈夫だよ」

「なら明日の13時に駅でいい?」

「うん」

「じゃあ明日ねー、バイバイ」

「うん、バイバイ」

ガチャリと電話を切った

「さてと明日は、いい服を着て行くか

……
……
……

「よし、家を出るか」

家から少し歩き駅に着いた

「やっほー椿くん」

ベンチに座って早川が待っていた

「ごめん待たせた」

早川の横に座った

「来たばっかだから平気よ」

いつ渡すかな……

「あれ? 手に持ってるのはなに?」

そういやプレゼント感丸出しの袋を持ってたな

「これは……ホっホワイトデーのプレゼントだよ」

「本当? 嬉しいな♪」

袋ごと早川に渡した

「ありがとう! ねぇ開けて見ていい?」

「うんいいよ、ただ大した物じゃ無いよ」

「どんな物でも嬉しいから大丈夫よ」

ゴソゴソと開けだした

「ん? ケーキ? あれ? これって?」

早川は手に取り、クンクンと香りをかいでいた

「あっー! 石鹸だー!」

「もし良ければ使って」

「石鹸を選ぶセンスがいいね! 本当にありがとう! でも可愛いから勿体無くて使うか迷っちゃうなー♪」

「喜んでくれてよかったよ」

「はい! これは私から!」

袋をポンっと渡された

「えっ!! いいの?」

「うまく作れたつもりだけど……」

うまく……? もしかして……

「あっ開けて見ていい?」

「うん……」

今度は俺がゴソゴソと袋を開けた……こっこれは

「チョっチョコレート?」

「うん、バレンタインデーは渡して無かったから……
きっとホワイトデーは椿くんが用意してくれると思ってたから、そのお返しに……ね!」

プレゼント用意しておいてよかった

「ありがとう! スゲー嬉しいよ!」

「食べてみて」

「うん」

手のひら位のチョコを半分程がぶりと食べた

「美味しい! あれ……」

嬉しすぎ涙が出てきた

「あはは、泣くこと喜ばくてもいいのに」

「ごっごめんスゴイ嬉しくて」

そう思えば思う程、涙が出てきた……

「もう〜」

早川がベンチから立ち上がり、俺の頭を抱え込むように抱きしめてきた

「……」

「……」

なんという心地よさ……ずっとこのままでいたい……

「……落ち着いた?」

「うん……ありがとう……」

「チョコ食べ終わったら、どこかに出かけましょ!」

「うん」

これでホワイトデーのやり取りは終了したし……さてと、どこに行こうかな


後書き

14作品目

早川偏3作品目

椿くんが悩んでますね、その辺はそれなりに書けたと思います。

突っ込むところもそんなに無く(あくまでも自分から見ての話です)
綺麗に書けたと思います。

お気に入り度は87点です。

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