ある日の朝

「姉さん、行ってきまーす」

「行ってらっしゃーい」

今日も学校だ面倒だなーと思いつつ、俺は登校しはじめた

そして、学校に着き、クラスに入り

「おはよー、椿」

「おはよう、上野」

上野と挨拶を交わし、自分の席に着いた、隣の席をなんとなく見るとまだ来ていないみたいだ

席に着き、友達と他愛のない話をしていると

「おはよう、椿くん」

「おはよう、諏訪野」

隣の席の諏訪野が来たみたいだ

それから、間もなく先生が来て、朝の挨拶やらなにやらをし授業が始まった

……
……
……

学校の日程をひと通りこなし

今日も、残すことあと6時間目だけか、俺は5時間目の授業の終わりの休憩時間にそんな事を考えていると

「椿くん椿くん」

「あ?」

「今日の放課後、田中先生が職員室に来てくれって」

「職員室?」

俺なにか、やらかしたか?

「たぶん、進路検査のアンケートの件だと思うよ、ほら、わたしと椿くんクラスのアンケート集める係だし」

「あー」

「結構時間、かかるのかな?」

「すぐには終わらないと思うよ、いろいろと細かい説明があるみたいだし」

うーん、時間が、かかるのなら、今日は友だちと遊べないな

「じゃあ、授業が終わったら、職員室に行こ!」

「あー、うん、わかったよ」

キーン コーン カーン コーン

6時間目の授業開始のチャイムが鳴った

……
……
……

授業が終わり、帰りの担任の話を聞き

「起立! 礼!」

「「「さようなら」」」

学校が終了した

「さっ行きましょ」

「うん」

俺たちは、職員室に向かった

職員室に着き

「じゃあ、そういうことで、椿・諏訪野 来週までによろしくな」

色々な説明を聞き、アンケートを受け取った

「じゃあ、そっちの男子の分はお願いね」

「ああ」

なんとなく諏訪野を顔を見ていた

「ん? 何? 椿くん?」

「あ… いや、何でもない!」

クラスに行くための、渡り廊下を歩きながら考え事をはじめた

よくよく、見てみると、諏訪野って垂れ目で可愛いな…

「椿くん」

たしかに、”ほわ〜ん”とした目付きに癒されるって気持ちはわかる…

「椿くん!」

「あっ はい?」

「次の日曜日って予定ある?」

「は? 予定? 次の日曜日?」

確か、友達とどっか行く予定があった気がしたが…

「もし、よかったら、一緒に映画行かない?」

「えっ…」

諏訪野は、映画のチケットを出した

あっ俺が見たいやつだ…イヤ駄目だ断ろう!

「えっ無理無理、その日は確か予定が…」

「お願い、椿くん…」

諏訪野は、祈りを捧ぐようギュッと両手を組み垂れた目で強くお願いしてきた

「あっ はい」

「ほんと? ありがとうー! 嬉しいわ!」

「はい、これ! チケット! じゃあ、日曜の午前十時、中央町駅の改札口で待ち合わせね! 約束よ」

俺は、ぼーっと諏訪野の事を見ていた

はっ!

わっ! やべっ… うっかりチケット受け取っちゃったよ!あの目で、見つめられると思わず、”クラッ”っときて、「はい」って言っちゃったよ……恐るべし!『垂れ目力!』

まっいっか、見たい映画だったし、友達との約束は適当に理由つけて断ろう

……
……
……

金曜の学校が終わり

「じゃあね、椿くん日曜日、待ってるからね!」

「うん、わかった、じゃあね諏訪野」

俺は、学校を帰り家に着きいつもどおりの事をして寝た

土曜は友達と遊んで過ごし

そして、日曜日

俺は、少し早めに駅についた…

時計を確認すると

「そろそろ、10時か…」

友達の約束を断って、少しばかり後ろめたさはあるんだけど…

「椿くん!」

「わっ」

いきなり、目隠しをされた

「待った?」

「諏訪野…」

意外と茶目っ気あるんだな…

「もしかしたら、来てくれないかもって思ってたんだけど、ちゃんと約束守ってくれて、嬉しいわ…じゃあ、行きましょうか」

「あっ…」

いきなり手を握られた、意外と積極的だ…

諏訪野は、メガネをかけていて、可愛い服を着ていた

「諏訪野?」

「なに?」

「その服、可愛くて似合ってるぞ」

「ありがとー」

俺たちは飲み物を買い、映画館に入り席に着いた

冷静に考えたら…これって、デートじゃないのか…… いいのか? 彼氏でもない俺がこんなことして?

チラッと隣の席にいる、諏訪野を見た

「なーに?」

目が合ってしまった

「あっ! いやなんでもない!」

しかも、諏訪野はめっちゃカワイイし、なんかすごい得してる気がしてきた…… どうせなら、満喫してしまおう…あっ、映画が始まった

「……」

「……」

「……」

「……」

二人共夢中で見ていた

映画が終わり俺たちは映画館を出て喫茶店に行った

喫茶店の席に着き

「俺は、アイスコーヒーください」

「わたしは、アイスティーで」

「映画、面白かったわね〜」

「うん、予想以上に面白かった」

俺たちは、映画の話で盛り上がった

「聞きたかったんだけど」

「うん」

「どうして、俺を今日誘ってくれたの?」

いつの間にかきていた、アイスティーを一口飲み

「……ごめんなさい」

なぜか謝られた

「??」

「実は、そのチケットをあげたのは、私と椿くんがちょうど渡り廊下にいたからなの」

「渡り廊下?」

「ちょうどグランドから丸見えの場所だったから、今わたしが椿くんにチケットを渡せば、わたしに、新しく好きな人ができたと思って、あきらめるかな〜って」

「えっ… って言うことは」

諏訪野はテヘッと舌を出しながら

「そう、ちょうどグランドを走っている、運動部に以前付き合っている子がいたの」

「俺は、ダシに使われただけかよ!? どーりでヘンな話かと思ったよ な〜〜んだ」

「ん? な〜〜んだ ってことはちょっとガッカリ?」

「まあ、諏訪野みたいに可愛い子に誘われたら、そりゃーまあ…」

「…でも、わかんないよ〜、どっちにしろ私から誘ったってことは、少しは好意があったってことだしもしかして、今日一日デートしたら、椿くんの事好きになっちゃうかもよ?」

ブッ

コーヒーを吹いてしまった

「冗談はやめろ! ……ん? 今日一日デート?」

「そうよ、せっかくだから、もう少し付き合ってもらおうと思ってるんだけど…ダメ?」

「まあ、いいけど」

「それじゃあ、決まり」

「ココらへんをまわるから、付き合ってね!」

「わかった」

どうやら、本格的なデートになりそうだ、まあ嬉しいからいいけどね

俺たちは注文した飲み物を飲みほし、喫茶店を出た

「どこに行くの?」

「そーね、近くにデパートがあるからそこに行きましょう」

と言うことは、買うものは特にないってことかな…

「わかった、諏訪野に任せるよ」

「じゃあ、行きましょ!」

そういって、また俺の手を取り歩き出した

「椿くんて、趣味とかあるの?」

「趣味か、うーん映画鑑賞になるのかなー」

「あっ そうなんだ〜、じゃあ、今日は少しは嬉しかったんじゃないの?」

「まあ見たい映画だったし、正直嬉しかったかな」

「それは、良かったわ」

諏訪野の笑顔にドキッとしてしまった

「諏訪野は趣味ってあるの?」

「私は水泳かな」

「そうなんだ、なんか意外だな」

諏訪野の水着姿を想像してしまった

「なんか、変な想像してない?」

「え!? いや、何も考えてないよ、あははは」

「ふーん」

話しているうちに、デパートについた

「なんか、買うものは決まってるの?」

「CDショップに行こうと思うんだけど」

「あいよ」

CDショップに着いた

「なんか、買うもの決まってるの?」

「ただ、寄ってみただけよ」

「そうなんだ」

俺たちは、CDショップをうろつき出した

「椿くんて、音楽って聞く?」

「まあ、聞くかな」

「なに、聞くの?」

「そうだなー、ハイスタとかかな」

「ハイスタね、私も聞くわよ」

高校生だったら、聞いてる奴多いよな

「諏訪野は、好きな歌手とかいるの?」

「そうね、私は……」

俺たちは、音楽の話で盛り上がった

「そろそろ、行きましょう」

「わかった」

結局何も、買わずにCDショップを後にした

「椿くん、どこか行きたいとこある?」

「うーん、本屋かな」

「いいわ、行きましょう」

本屋に着いた

「じゃあ、私あっちにいるから」

「わかった」

諏訪野は、女性誌の方に行った

俺はコミックコーナーに行った、確か今日発売のコミックが…

「あったあった」

俺は、お目当ての本を手に取りレジで会計を済ました

「よし、終了」

後は、諏訪野を探すだけだ

俺は女性誌の方に向かった

「あれ、いない…」

ふと、情報誌の方に目をやると

「いた」

俺は、情報誌の方に移動した

「終わったよ」

「早いわね」

「買うもの決まってたし」

諏訪野は、料理屋の本を見ていた

そんなものを、チラッと見たせいか

グー

俺のお腹が鳴った

「あはは、そういばお昼食べてなかったわね」

「うん、お腹へった」

「なにか、食べたいものある?」

「特別ないかな」

「私も、ないからレストラン街で見ながら決めましょ」

「賛成」

遅めのお昼を取ることにした

レストラン街に着き

「看板にまとまって載っているからそれ見て決めましょう」

「わかった」

俺達は看板を見つけまじまじと見だした

「うーん」

「諏訪野が食べたいものでいいよ」

「じゃあ、お蕎麦」

「はいよ」

蕎麦屋でズルズルと蕎麦を食べ店を出た

「今度は、どこに行くんだ?」

「雑貨屋に行きましょ」

「ほい」

雑貨屋に着き、諏訪野は文具を買った

「服屋に行きましょ」

「あい」

ここが、めっちゃ長かった…

「椿くん、これとコレどっちが似合う?」

「コレは、前似たものを買ったし」

「これは……」

……彼女だったら、こう言う時間も楽しめるのだろうか…

「おまたせ〜」

長かった…

「なに、買ったの?」

「いろいろ」

楽しげに言われた

「そろそろ、デパートを出ましょう」

「わかった」

デパートを出て、少し歩くと

「あっ」

「どうした?」

「私、ここ行って見たかったんだ」

そう行って指をさしたのは

「ゲーセンか」

「うん、行きましょ!」

ゲーセンに行き、ガンシューティングやらメダルゲームをやった

時計を見てみると

「もう、こんな時間か諏訪野時間だいjy…」

ふと、諏訪野を見てみるとUFOキャッチャーをやっていた

「もうっ!」

苦戦しているみたいだ

「椿くん、あれ取ってみて」

あれと言って、指をさしたのは、猫のぬいぐるみだった

「えーっ! 俺UFOキャッチャーやったことn「お願い…」」

諏訪野は、祈りを捧ぐようギュッと両手を組み垂れた目で強くお願いしてきた

「が、頑張ってみるよ」

「うん、頑張って」

その”お願い”は反則だろ…

はぁー、2〜3千円は覚悟しなきゃな……俺はお金を入れてUFOキャッチャーをやりだした、狙いをさだめ、アームを動かした思った通りに動き、猫のぬいぐるみを掴んだ

「あっ! すごい! もうちょいもうちょい!」

俺は、どっかで落ちるんだろうなーとか思いつつ見ていた……落としながら少しずつ近づいていくからいつかは取れるだろうとか、考えていたら

「あれ…」

アームは、取ったぬいぐるみを離す様子もなく…そのまま

「きゃー! すごい! すごい!」

取れてしまった…まさかの一発ツモである

俺は取れたぬぐるみを受け取り口から取り諏訪野に渡した

「はいよ、まさか一発で取れるとは思わなかった」

「ありがとう!」

今日一番の笑顔である、これしきの努力で見れるのであれば安いものであろう

俺たちは、ゲーセンを後にし帰ることにした

「ルンルンルン♪」

すごい上機嫌だ

「じゃあ、私はこっちだから」

「うん、わかった」

「じゃあ…あっちょっと待って」

「なに?」

「目をつぶってて」

「?? わかった」

俺は目をつぶった

なんか、すごい近いぞ…何するつもりだ?

チュッ

頬にキスされた

「うぇっ!!」

「ぬいぐるみのお礼よ! ありがとう大切にするわ! また明日!」

俺は顔をニヤニヤさせながら、立ち尽くしていた…

月曜日

俺は、いつも通りに登校しクラスにつき友達と適当に挨拶しながら自分の席に着いた

「おはよう、椿くん」

「お、おはよう諏訪野」

隣の席の諏訪野に挨拶された、妙にドキドキしてしまう、昨日頬にキスされてからヘンに意識してしまう…
姉さんいわく昨日の俺の顔は相当気持ち悪かったらしいしょうがないだろ! ニヤニヤが止まらなかったんだから!

「椿くん顔赤いよ大丈夫?」

「えっ!、いやまあ、暑いからね」

「それもそうね」

よかった、誤魔化せた諏訪野のせいだとは言えないからな

「今日、放課後残れる?」

「なn…、あっそうか、うん大丈夫だよ」

そういや、アンケートの件があったな

「よかった、じゃあ少し進めましょう」

「わかった」

「全員揃ってるか? 出席取るぞ」

先生が来た見たいだ

今日も面度臭い授業が始まるらしい

……
……
……

ふぅー、やっと昼休みか…

「椿メシ食べようぜ!

「おう!」」

いつものメンツが来て近くの机をくっつけて昼飯タイムになった、姉さんの弁当をカバンから出しモグモグと食べだした

「それでよ〜」

「まじか〜」

「そうそう、それで…」

友達と馬鹿な事を話しながら、メシを食っていたら

「椿くん」

「うん?」

諏訪野が来た

「よかったら、コレどうぞ」

そう言って、差し出してきたのは、兎の形をした林檎だった

「え? いいの?」

「うん、食べきれなくなっちゃったからどうぞ」

「ありがとう、頂きます」

俺は、手に取りシャクシャクと食べた

その間、俺の友達は”あ然”としてたと思う

「ごちそうさま、美味しかったありがとう」

「いーえ」

そう言って、諏訪野は立ち去った

「おい、椿?」

「はい?」

「どういうことだ?」

「いや、食べきれなくなったからでしょ?」

「なら、俺だって良かったはずだろ!」

「そ、そんなこと言われても…」

その後、根掘り葉掘り聞かれたが、デートの事は言わなかった

……
……
……

後半の授業を終え、先生が帰りの挨拶をすると各々は帰ったり部活に行ったりした

俺は人が少なくなるのを待ち、アンケートの用意をした、どっかに行っていた諏訪野も戻って来て

「始めましょう」

「うん」

俺と諏訪野は向かい合わせに座り、作業を始めた

「……」

「……」

「……」

「……」

黙々と作業をしていると

「今更だけど」

「うん」

「デート楽しかったわ」

「!! うん! 俺も楽しかったよ!」

「また、今度遊びに行きましょう」

「全然いいよ」

話しながら、作業をした

……
……
……

「もう、遅いからここまでにしましょう」

「それも、そうだな」

俺達は、途中まで一緒に帰り

「じゃあね、椿くんまた明日」

「うん、また明日」

「ただいま、姉さん」

「おかえりなさい、明」

俺は家につき、夕飯を食べて寝た

その後は、学園生活で放課後に諏訪野と一緒にいることが多くなった

早く切り上げて何処かに遊びに行くこともあった、遊びに行くといってもカラオケとかが多かった、諏訪野が積極的で一つの肉まんを二人で食べることもあった

ある日の学校

学校につくと、朝っぱらから男子が騒がしかった

「上野、なんでこんなに騒がしいんだ?」

「今日の体育は水泳じゃん!?!」

「うん、それがどうしたんだ?」

「お前…女子の水着が見れるからだろ!」

「なるほど」

なんか、上野はカリカリしてた、まあ丘の水着が見られてしまうからだろ

先生が、いつもの挨拶を授業が始まった、何時間か授業をやり、体育の時間になった

みんなで、海パンに着替えプールに行った

「あれ?」

「どうした椿?」

「中島は?」

「具合悪いとか言って、保健室だよ」

「あっそう」

「お前ら、ちゃんと準備運動をしろよ!」

「「はーい」」

先生から、指示が入った

……
……

俺は泳ぎ疲れたので、端っこの方に行って休むことにした

フト女子の方を見ると諏訪野のと目があった

手を振りながらウィンクされた

「……」

可愛い…

諏訪野はプールに飛び込み、すごい速さでゴールした

「はっやー」

「椿、お前誰見てんだ?」

友達が話しかけてきた

「いや、別に誰も」

「どうだか」

そんなこんなで、水泳の授業は終わり、昼飯の時間になった

俺は、食べ終わりマッタリしていると

「おい、椿!」

「あい、どうした?」

友達が、血相変えて話しかけてきた

「中島がすごい事したぞ!」

「なんだ、すごい事って?」

「いいから、来い!」

「ううん」

そのまま、友達についていくと校舎裏についた

「さっどれでも一枚300円だ、希望者が多い奴は焼きましするよ」

なんの話かとおもいきや、どうやら水泳中の女子の写真を写真部の中島が仮病を使い、屋上から取っていたらしい、随分あこぎな商売してるな

横を見てみると

「……」

上野がすごいイラついていた、こいつは丘の写真が欲しいだろうけど、それを言ってしまうと付き合っていることがバレてしまうかもしれないからな
俺も、なぜか諏訪野の写真がみんなの目に触れる事を考えたらイラついてきた…あれ?

「……全部くれ!!」

上野が言った……

「え? 全部って女子全部か?」

中島が驚いていた、俺も驚いたけど、たしかウチのクラスの女子って20人だから……6000円だぞ!? 丘の写真が欲しいとはいえ、すごいなこいつ

「そーだ! 女子全員で1枚ずつくれ!」

俺は、その場をさろうとしたら

「おい?」

「うん?」

中島が話しかけてきた

「ラッキーカードだ受け取れよ」

そう言って、差し出したのが”諏訪野の水着の写真”だった

「えっ……諏訪野の写真?」

「これ、欲しいんだろ?」

「なっなんで俺が諏訪野の写真を欲しがるんだよ!」

「だって椿、諏訪野のこと好きなんだろ?」

「……え!? べ、別に」

「俺、好きじゃない」と言おうとしたら声に出なかった…あれ?

「照れるなよ、お前諏訪野のと係りの仕事してるとき楽しそうじゃん、ほら! これは俺のサービスだもらっとけよ!」

俺は強引に受け取らされた、もらった写真を見てみると

可愛い…

俺はポケットにしまった

……
……
……

放課後になり、また諏訪野とアンケートの仕事をすることになった

俺はコーヒーを飲みながら作業をしていると

「椿くんて」

「んー?」

「好きな人っているの?」

ブッー

俺は飲んでいたコーヒーをアンケートにぶちまけた

「……いっいきなり何を…」

「もしかして、ウチのクラスにいる?」

「いな」

俺はいないと答えようとしたら、声が出なかった、そして諏訪野の笑顔が頭に浮かんだ…あれ?

「…や、その秘密だよ! 秘密! いっいきなり変なこと聞くからコーヒー噴いちゃったよ」

アンケートを濡らしてしまったため、俺はポケットからハンカチをとり出した…

ヒラリ

その時ヒラリと”何かが”落ちた、そのまま”何かは”諏訪野の前に行ってしまった

「? 何これ?」

”何かを”諏訪野は手にとって

「……」

顔を真赤にしながら凝視していた

「どうした?」

「……椿くんの、好きな人って」

「うん」

「……し」

「? ん?」

「…た…し」

「??」

「わたし?」

「!!? え!? なんで?」

「だってこれ…」

そう言って差し出したのは…

「あっいや! これは! その」

諏訪野の水着の写真だった

「えっと! か、可愛いからもらっただけであって好きじゃない…わけじゃないけど、あのその「私は…」」

「…私は、椿くんの事好きよ」

俺はその言葉を聞いて、固まってしまった……諏訪野から「好き」と言われて固まってしまった……

「諏訪野…」

「椿くんはどうなの?」

「お、俺も…」

うまく言葉がでない、水の中にいて呼吸ができないみたいになってしまった

「す……」

「……」

「……き……よ」

「……」

「……す……き……だよ」

やっと言えた

「……嬉しい!」

そう言って、諏訪野は泣き出ししまった、諏訪野が流した涙はとても綺麗で、そのまま下に落ちたらダイヤモンドになってしまうぐらい綺麗だった

「……」

いやいや、見とれている場合じゃない、早く拭いてあげないと

「おっおい、泣くなよ可愛い顔が台無しじゃないか」

俺席を立ち、涙を拭いてあげた

「……ありがとう、椿くん」

かっ可愛い…俺は優しく頬を撫でた

「んん」

諏訪野は、俺の手に頬を擦り寄せてきた…

「諏訪野…」

「亮子って読んで…」

「……亮子」

「なあに、明くん?」

そう言って、亮子は席を立った

こっこの感じは…上野の言っていた、放課後の教室でいい雰囲気になるって言うのはこの事か…

俺は、亮子のそばに寄り

抱きしめ

キスをした

「「んっ」」

初めてのキスはちょっとしょっぱかった

口を離すと、お互い顔真っ赤になっていた…

「もっと!」

亮子は俺の頬を両手でがっちり掴み

「ちょっ!」

強引にキスしてきた…

「「んっんん」」

おまけに、大人のキスだった

「「うんんっ…プハァ」」

口を離すと、綺麗な橋がかかっていた

「ふぅ…ごちそうさま」

頂かれてしまった…

そのあとは、気だるい雰囲気の中アンケートの作業を終了させた

「ハァー やっと終わった」

「こっちも終わったわ、早く先生に提出しましょう」

俺たちは、職員室に向かった

「二人共ありがとう、お疲れさん」

「「では、失礼致します。」」

「早く、帰りましょう明くん♪」

「うん」

靴を履き、学校の外に出て腕を組み一緒に帰ることにした

「♪」

さっきから亮子はすごく機嫌がいい

「あ・き・ら・く・ん」

「あいあい?」

「あそこに、たこ焼き屋があるから食べましょう」

「わかった」

たこ焼き屋の屋台の前に行った

「へい、らっしゃい」

「えーと、色々あるな」

和風やら、なにやら様々なものがあった

「明くんは、何が食べたい?」

「俺は、なんでもいいから亮子の好きなやつを頼みな」

「じゃあ、普通のやつください」

「毎度!」

数分待って、出来上がった

「公園で食べましょう」

「あいよ」

飲み物を自販機で買い、公園のベンチに座って亮子がゴソゴソと開けて、最初の一つを食べた

「ハフハフ、おいしい」

「俺も食べるかな」

食べようとして手を伸ばしたら、サッとたこ焼きを動かされた

「おいおい」

「明くん、あーん♪」

マジか…

ひょいとそれを咥えた

「……あーん、パク、モグモグ、おいしい」

数倍美味しく感じた

亮子はたこ焼きを、一つ咥え

「ふぁい、ほうぞ」

「……頂きます」

亮子が咥えている、たこ焼きを頂いた

「モグモグ、おいしい」

さっきの数倍美味しく感じた

こんな感じに、たこ焼きを全部モグモグと食べ終わり

「なあ?」

「なあに?」

「今後はどうする?」

「どうするって?」

「ほら…その…、付き合っている事を隠した方がいいのかどうか」

「うーん、そうね」

「おっ俺としては学校でも一緒にいたいけど、その…バレたくないと言うか」

「私も似た考えよ、だから」

「だから?」

「できるだけ隠しましょ」

「え?」

「二人でいられるときは、できるだけいて、基本は隠しましょ」

「わっわかった、難しそうだけどやってみるよ」

なんだか、よくわからない結論になった

「それは、そうと」

「なんだ?」

「なんで、私の写真もってたの?」

困った質問をされた、正直に話そうとしたが、それだと中島が殺されそうなので

「それは、その…」

ごまかすことにした

「うん」

「かっ可愛いから持ってた」

「……」

亮子の顔が赤くなっていた

「とりあえず、それで納得して」

「うん、納得出来ないけど、納得することにする」

よかった、ごまかせた

「誰から貰ったとか、そういう経緯は聞かないから」

「聞かないから?」

「『大好きだよ、亮子って』言ってから、キスして」

「……大好きだよ、亮子」

「私も大好きよ、明くん」

再びキスをした

「「んっんん」」

手を合わせ

「「うんんうん」」

舌を絡め

「「んっっんん…プハァッ」」

教室でした時より、長く濃厚なキスをした

「ふぅ…満足したわ、じゃあまた明日ね!」

「また、明日…」

俺は家に向かった、多分俺すごい顔してるだろうな…姉さんになんか言われそう


後書き
                                             
3作品目

諏訪野の初作品です。

途中の流れはまんま原作ですねw

最初からやりすぎた感がありますね、いきなり深いキスですもんw
弁当を食べるときも、隠すつもりがあるんだが無いんだがw
なので、僕の作品の諏訪野はスゴイキャラになってますw

原作に出てくる、諏訪野は潔癖らしいので、こんな事はしないと思います……たぶんw

原作の椿くんで遊ぶ諏訪野が大好きですwなので諏訪野のSSを書いたんですけどねw

お気に入り度は85点ですね、途中の流れは原作と一緒なので高いです。
                                          


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