ある日の放課後

「ふう〜 やっと終わった」

重たい溜息が出た

先生に言われて係の私と明君は放課後残って雑務をしていた

「疲れたね亮子」

「うん」

体育の授業もあいまって今日はかなり疲れた

「うーん」

思わず肩をグルグル回し、首も左右に振った
ちょっとスッキリしたけど、全然体は重かった

「肩でも揉んであげようか?」

そんな姿を見かねたのか、明君から意外な提案がでた

「そうね お願いしようかしら」

「おっし 任せろ!」

そういうと明君は席を立ち、私の背後に回った

「浅く座って椅子に背をもたれかかって」

私は椅子にもたれかかった

「痛かったら言ってね」

二本の親指で首筋を挟み骨に沿って圧をかけて動かした
ギューギュー
ギューギュー
ギューギュー
っと何度も上下に往復した

少し強めだけど……気持ちいい……

往復していた指を止め首のくぼみに指を押しこんだ
じわーっと刺激が広がっていき、血液が流れていく感じがした

……思わず あー っと声が出そうになった

「痛くない?」

「大丈夫」

首に押し込んでいた指を抜かれた
体がフワっとした感じがした

「んっ」

「どうした?」

「なんでもない……」

油断した……思わず声がでた

肩を揉む前の準備だろうか
彼は私の肩と肩口を手のひらでなぞっていた
スッースッー
スッースッー
スッースッー
と何回かなぞってくれた……彼の手は暖かく大きく
これだけでも少し気持ちよかった

肩を手にいい感じに力を込めて揉み始めた
ぐいぐい
ぐいぐい
ぐいぐい
っとゆっくりゆっくり揉みほぐし
体重をかけて手のひらを両肩に圧をかけぐりぐりと筋肉をほぐしてくれた
肩の重さが緩和されていくようだ

はぁー 癒される

「ちょっと前かがみになって」

言われた通り前かがみになった

首筋から指圧をしながら徐々に下に動かし肩甲骨の隙間にも指を差し込み
グイーっと押していった

下まで来たら今度は指で筋肉を押し上げるように上にギュッギュッと動かしていった

うとうとしてきた

「叩くから強かったら言って」

「……」

「亮子?」

「あっうん わかった」

意識が飛んでた

トントントンと肩や背中を叩いていき
程よい強さが気持ちいい

これは天国に行ってしまいそうだ

最後だろうかスーッスッーと肩をならした

途中からトロンとしてしまった
まさか明君の肩もみがこんなに気持ちいいとは……

「はい終わり お疲れ様」

「ありがとう 気持ちよかったわ」

肩と首が軽くなった

「また 是非お願いしたいわ」

「お安いご用です」

今度は私が彼が喜びそうなマッサージをしてあげよう