「卜部…」
そう呟いて彼女の頭をそっとなでる
手に伝わってくる、柔らかな髪の感触と熱っぽさ、そして微かな震え
無理もない、こんなことをするのは初めてなのだ 僕も、卜部も
「卜部、おれ…初めてだけど…」
「大丈夫…信じてるわ、椿くん」
彼女はそう言って、僕の膝の上に手を重ねた

初めて彼女の、いつもは隠れていて見ることのかなわない「内」をみた
(湿ってる…)
話には聞いていたが、いざ目の当たりにすると半ば感動すら覚える
「椿くん…?」
「はっ!…ごめん、ちょっと見ていたくて」
「…ばか」
そうだ、ここで立ち止まっている場合ではない
僕は意を決し、彼女の内へと侵入した

感触を確かめながら、手探りで、内の壁を擦りあげる
「っ… っ…」
まだ入り口付近でありながらも、卜部はその刺激が耐えがたい様子だ
「う、卜部痛いか?」
「平気っ…」
口ではまだ平静を保てているが、その目にはうっすら涙が浮かんでいる
「ごめんな、優しくするから…」
僕は闇雲に擦るのを止め、舐めるような動きに変えて、奥へ奥へと歩を進める
「ぁっ…」
そうすると序々にだが、卜部の声に色が付きはじめる
そんな声を聞くとつい力を強めてしまいそうになるが、なんとかそれを抑えながら
僕は卜部の奥へと進んだ

いくらか経った
長い時間の経ったように思えたが、ついに卜部の最奥へとたどり着いた
「卜部…ちょっと強めにいくぞ」卜部は、身体のすべてを僕に預けているように、力無く「うん」とだけ答えた
それを聞くな否や、最奥の壁を擦りあげる
「ぅあっ!」
電気を流されたように卜部の身体がはねる 擦りあげられ、はねる
それを必死に抑え、なおも擦りあげ続ける
「もうちょっとだから…!」
半ば自分に言い聞かせるようにそう言って、それでも力は緩めない
「待っ…はぅ!」
卜部の目から、涙がこぼれる
それは僕の心に罪悪感と、少しだけ謎の快感を植え付ける
「もう…これで!」
内という内を蹂躙し尽くし、仕上げに、内から外へと一気に引き抜く
卜部は声になっていない声を上げ、大きく体を震わせる
涙と、口から溢れ出たよだれが僕の上に落ちた


「ありがとう椿くん、耳かき」
「たまに姉さんのをやってたしね でも『ねこみみ』は初めてだったんだよ」
「わたし、お父さんもお母さんも耳垢は渇いているみたいで、
 湿っているのはどうしても勝手が違うから教えてもらうこともできなくて」
「そういうのって日本人では珍しいみたいだね…あ、おれの耳かきどうだった?」
「どう…って… 気持ちよかったわ 自分でするよりもずっと」
「そう!? それは良かった!」

「…ね、椿くんこれからも、偶にでいいのだけど…耳かき、してくれる?」

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