冬休みのある日

『プルルルル』

昼間に電話が鳴った

「はい、椿ですけど?」

「あっ椿くん? 私よ あけましておめでとう」

電話の相手は卜部だった

「あけましておめでとう、どうした?」

「ねえ、学校の習字の宿題終わった?」

そういやあったな……宿題……

「やってない」

「どうせなら一緒にやりましょうよ」

「もちろんいいよ」

「じゃあいつもの場所で待ってるから」

「わかった、すぐ出るよ」

ガチャリと電話を切った

服を着替え、習字道具と半紙を持ち家を出た

ふと思ったが、一緒に習字をやるって不思議な感じだな……

……
……
……

ある程度歩きいつもの橋に着いた

モコモコに着込んだ卜部が待っていた

「お待たせ、卜部」

「行きましょう」

手を繋ぐ事なく早足で卜部の家に向かった

……
……
……

卜部の家につき、卜部がガチャリと鍵を空け中に入った

「お邪魔します」

「今日も誰もいないから楽にしてて大丈夫よ」

居間に行くとテーブルが撤去されており広いスペースができていた

「さっ準備しましょ」

「うん」

半紙を広げ、習字道具から筆を出しスズリに墨汁を垂らし準備ができた

横にいる卜部も準備ができた見たいだ

「さてとなにを書こう……」

チラッと卜部を見て見ると

「……」

なにを書くのか考えているみたいだ

「うーん……卜部? 四字熟語が載ってる辞典ないの?」

「あっ……あるわ、ちょっと待ってね」

パタパタと取りに行った

パラパラとページをめくりながら戻ってきた

「私は決まったから、椿くんどうぞ」

卜部から辞典を受け取った、パラパラとめくり

「うーんこれにしよう」

集中し

……
……
……

「よしできた」

俺が書いた文字は "合縁奇縁" 俺と卜部にはピッタリだと思った

卜部は俺より丁寧に書いているためか時間がかかっていた

「あともうちょっと……キャっ」

その瞬間墨が跳ねた、幸い半紙には影響は無いみたいだ

「卜部だいjy……」

卜部の顔をジーっと見てしまった

「大丈夫よ……ってどうしたの?」

卜部の左目の下に墨が跳ねていた

「もしかして私の顔になんかついてる?」

卜部はタオルを持って顔を拭こうとしていた

「あ……」

その手を俺は握って止めてしまった

「椿くん?」

「なんか……今の卜部……すごいいい……」

「えっ?」

「その……なんていうか……泣きぼくろ見たいになっていて……なんか綺麗だ」

「そう? じゃあしばらくこのままでいてあげる」

「ありがとう」

ちなみに卜部は”海誓山盟”と書いていた

「これどういう意味?」

「……」

顔を赤くして辞典を俺に渡してきた

「えーっと……」

意味を見て俺の顔も赤くなってしまった

「卜部これって……」

その瞬間、卜部の指が飛んできてチュポっと俺の口に入り

「あむ」

卜部の口の中に入っていった

「……♪」

満開の笑顔が出た

「椿くん……嬉しい?」

「うん! もちろん!」

部屋を片し終わり、墨も乾いたので

「お腹が減ったから何か食べに行きましょ」

「うん」

「その前に顔を拭かなくちゃ」

「あ……そっか……」

「そんな残念そうな顔しないでよ」

「俺が拭いていい?」

「じゃあ願いするわ」

タオルを俺にわたして、俺の目の前で卜部が眼をつぶった……思わずキスしそうになったけど……やめておこう

「……」

うーん、このまま拭くのはあまりにも持ったいない

「……ごめん卜部」

「!!!? ちょっと!! 椿くん!?」

卜部の泣きぼくろを思いっきり舐めとった後にタオルで拭いた

パッと猫みたいな目を見開き、一瞬微笑んだあと

「バカッ!!」

バッチーーーンっと思いっきりビンタされた

俺は顔を真赤にしたままご飯を食べにいった


12作品目

卜部偏の4作品目……ですが今までの続きじゃ無いです

リクエストの作品です。

作品に少し無理があると思いますw
椿くんも言ってますが、人の家で習字をやるのは不思議だと思いますw

流れとしては、まぁまぁのできだと思います、
舐めとってビンタされる当たりは気に入ってますw

お気に入り度は75点ですね、ちょっと無理があるのでw


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